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ミドラシュ ミドラシュMidrash

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ミドラシュ
Midrash

ユダヤ教における聖書解釈の方法およびその内容をもつ著作。「ドラシュ」 (ヘブライ語で研究,調査の意) に由来する。一般に,ミドラシュ・ハラカーとミドラシュ・ハガダーの2つのタイプに分類される。前者は『創世記』を除いたモーセ五書の釈義であり,原文の律法を逐語的に研究して,新しい状況下で適用しうる法律慣習を引出そうとする。これに対し後者は,法律論よりも倫理的,信仰的な観点から聖書原文を説教として展開するものである。ミドラシュの歴史は前5世紀の律法学者エズラに始るとされているが,現存する最古のミドラシュ文献は2世紀のものである。ミドラシュの作成はタルムード時代を最盛期として 12~13世紀にまで及んでいる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ミドラシュ【midrash】

ヘブライ語darash(〈探し求める〉の意)の派生語で〈聖書解釈〉を意味するラビのユダヤ教の用語。旧約聖書の重要部分が編纂されたペルシア・ヘレニズム時代以降,ユダヤ教徒は,聖書解釈が神意を知る最も重要な手段であると考えた。こうして,律法学者,あるいはラビと呼ばれる人々が,多くのミドラシュ(複数ミドラシーム)を書き残した。ミドラシュは内容によって,口伝律法を扱った〈ハラハーHalakhah〉(法規)的なものと,それ以外の〈ハガダーHaggadah〉(説話)的なものに分類される。

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世界大百科事典内のミドラシュの言及

【タルムード】より

… ユダヤ人は3種類の方法によって口伝律法を導き出した。第1はミドラシュmidrash(注解)という方法で,旧約聖書,特に律法(トーラー)の本文の解釈である。第2のハラハーHalakhah(原意は〈歩き方〉)は,法規を意味するが,その権威の基盤は,成文律法だけではなく,古代から受け入れられてきた慣習,権威ある律法学者の判定,学者たちの多数決など,要するにユダヤ人共同体成員の正しい〈歩き方〉を律すると考えられたすべての権威を含んでいた。…

【タルムード】より

… ユダヤ人は3種類の方法によって口伝律法を導き出した。第1はミドラシュmidrash(注解)という方法で,旧約聖書,特に律法(トーラー)の本文の解釈である。第2のハラハーHalakhah(原意は〈歩き方〉)は,法規を意味するが,その権威の基盤は,成文律法だけではなく,古代から受け入れられてきた慣習,権威ある律法学者の判定,学者たちの多数決など,要するにユダヤ人共同体成員の正しい〈歩き方〉を律すると考えられたすべての権威を含んでいた。…

※「ミドラシュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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