旺文社世界史事典 三訂版 「ムスタファ=ケマル」の解説
ムスタファ=ケマル
Mustafa Kemal
トルコ共和国の初代大統領(在任1923〜38)
ケマル=パシャとも呼ばれる。陸軍にはいって第一次世界大戦に戦功をたてた。戦後国民党を組織し,大国民会議を召集。イズミルのギリシア軍を破り,1922年スルタン制を廃止。セーヴル条約を廃し,1923年ローザンヌ条約を連合国との間に締結。独立を回復し,アンカラを首都としてトルコ共和国を樹立,みずから大統領となる。立憲制確立,政教分離(カリフ制廃止)などの改革を進め,アタテュルク(トルコの父)の尊称を得た。彼はトルコの近代化につとめ,イスラーム暦の廃止,ローマ字の採用,婦人解放(チャドルの廃止),ヨーロッパ法の採用,などを行った。
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