コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

メソメリズム mesomerism

世界大百科事典 第2版の解説

メソメリズム【mesomerism】

ある化合物の実際の状態は,一つの化学構造式で表すことができず,いくつかの化学構造式に相当する状態の重ね合せによって表されるという考え方で,現在では量子化学的共鳴現象と同義に用いられている。共鳴【佐野 瑞香

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

メソメリズム
めそめりずむ
mesomerism

共役系の電子分布や性質は、ただ一つの化学構造式では十分に表すことができず、二つ以上の構造式の中間の状態としてもっともよく表されるという考え方である。メソメリー、またはメゾメリーMesomerie(ドイツ語)ともいう。たとえば、アミド類の構造は通常は以下の(1)の構造式で示されるが、実際には分子は平面構造をとっていてC-N結合の周りでの回転がおこりにくくなっているなど、C-N結合が二重結合に近い性質をもっていて、(1)の構造と(2)の構造の中間の状態と考えられる。

 メソメリーの概念は最初イギリスのインゴルドにより提唱されたが、のちにアメリカのポーリングが量子力学的な共鳴と関係づけたので、現在では共鳴とほぼ同じ意味で用いられている。メソメリーにより生ずる電子分布および反応性への効果を、有機電子論ではメソメリー効果またはM効果とよぶ。[廣田 穰]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

メソメリズムの関連キーワード有機電子論

今日のキーワード

ムガベ大統領

1924年、英植民地の南ローデシア(現ジンバブエ)生まれ。解放闘争に参加し、80年にジンバブエを独立に導いた。同年から首相、87年から大統領として実権を握り続けた。2000年以降は白人農場主の農園を強...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android