メディア・パワー(読み)めでぃあぱわー(英語表記)media power

知恵蔵「メディア・パワー」の解説

メディア・パワー

マスコミの政治・経済・社会的影響力。(1)マスコミが世論形成力を持つなど、行政・議会裁判所と並び、独立した影響力をふるう権力主体であること。(2)主にテレビなど映像メディアの国境を超えた影響力。コマーシャルを通じ消費文化を海外に広めるのはその例。(3)政治権力が情報の独占を試みても、国際放送、地下出版、インターネットなど「非公式メディアの力」が、権力に不利な情報を人々に伝え、政治変動の要因となること。例えばイラク戦争では、メディアの影響力を抑えるため、英米政府は代表者のみが取材し、その記事をメディア全体で使用する合同代表取材(pool system)、記者が軍隊の特定の部隊に配置され、兵士寝食をともにする従軍取材(embedded journalism)などの方式で、取材・報道を制限した。この戦争では、アルジャジーラの特派員ら多数のジャーナリストが攻撃の標的となって死傷した。

(坂本義和 東京大学名誉教授 / 中村研一 北海道大学教授 / 2008年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「メディア・パワー」の解説

メディア・パワー
メディアパワー
media power

マスコミのもつ政治的・文化的な影響力をいう。近年急速に力を増大させてきたマスコミは,行政府,議会,裁判所と並ぶ「第四の権力」的傾向を強めた。さらに東欧民主化過程で示されたように,テレビやラジオなど映像・通信メディアは国境をこえて大きな影響を及ぼすとともに,政治権力が情報の独占を試みても,内外のマスコミにより権力に不利な情報がもたらされ,政治変動の一因ともなりうる。

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