メユール(英語表記)Étienne Nicolas Méhul

改訂新版 世界大百科事典 「メユール」の意味・わかりやすい解説

メユール
Étienne Nicolas Méhul
生没年:1763-1817

フランス作曲家。生地のオルガン奏者を経て,1778年パリに赴く。91年よりオペラ・コミックを次々に発表,《若きアンリ》(1797)の序曲,《ジョゼフ》(1807)などで成功を収めた。また1794年発表した革命歌出陣の歌Le chant du départ》は大流行し,1830年,48年,70年の革命時にも民衆に愛唱された。1795年パリ音楽院視学官,学士院会員となる。ナポレオン1世に優遇され,多くの作曲の委嘱を受けた。グルックロマン派の間を埋めるオペラ,ゴセックとベルリオーズをつなぐ5曲の交響曲の作曲家としてフランス音楽史上重要な位置を占める。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メユール」の意味・わかりやすい解説

メユール
Méhul, Étienne-Nicolas

[生]1763.6.22. アルデンヌ,ジベ
[没]1817.10.18. パリ
フランスの作曲家。 J.エーデルマンに師事し,1782年に J.-J.ルソー歌詞によるカンタータを作曲。 C.グルックの影響を受け 87~1822年に劇的な表現と管弦楽の効果を生かした 40曲以上のオペラ,オペラ・コミックを作曲した。またピアノ・ソナタ,室内楽曲,管弦楽曲なども残し,フランス革命時の国民歌『出征の歌』を作曲したことでも知られている。主作品はオペラ『ジョセフ』 (1807) 。

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