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ユカギール語(読み)ユカギールご(その他表記)Yukaghir

改訂新版 世界大百科事典 「ユカギール語」の意味・わかりやすい解説

ユカギール語 (ユカギールご)
Yukaghir

北東シベリアのコリマ川周辺とインディギルカ川周辺で約300人に話されている。両群の言語差はかなり大きい。強調と非強調の対立が,(代)名詞動詞にあり,動詞組織自体も複雑である。ウラル語族などとの同系が主張されたこともあるが,なお系譜的な帰属は未解決としなくてはならず,便宜上,旧アジア諸語に含められている。チュクチ語影響が強く,20世紀にも相当数のユカギール族がチュクチ語使用に移っている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ユカギール語」の意味・わかりやすい解説

ユカギール語
ユカギールご
Yukaghir language

ロシアではオドゥル語ともいう。ロシアのサハ共和国内とコルイマ川上流地方の2ヵ所で話されている言語。古シベリア諸語なかに,一応分類されている。話し手は約 1100人。この言語と近い関係にあるものにオモック語とチュバン語があったが,ともに死滅した。

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世界大百科事典(旧版)内のユカギール語の言及

【ユカギール族】より

…自称名は前者がワドゥル,後者がオドゥル。ユカギール語は従来便宜上,旧アジア諸語に含められていたが,サモエード諸語,アルタイ諸語,チュクチ・コリヤーク諸語などとの親縁関係,さらに,最近の研究ではフィン・ウゴル語派との共通の特徴も指摘され,分類上は問題が残されている。元来は,現在よりも西に分布していた古代からのシベリア先住民で,東へ移動しながら多くの民族と接触したものと考えられ,〈ユカギール問題〉はシベリアの古代文化や民族起源の解明に重要なかかわりをもつ。…

※「ユカギール語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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