日本大百科全書(ニッポニカ) 「チュクチ語」の意味・わかりやすい解説 チュクチ語ちゅくちごChukchee チュクチ・カムチャツカ語族に属し、東北アジアのチュコト半島に約1万1000人の話し手がいる。近隣のエベン人(ツングース系)やエスキモー、さらには新来のロシア人に一種の共通語として用いられたこともある。1930年代に文字がつくられ、初等教育を開始、今日では文語の伝統が確立している。動詞のなかに名詞幹を抱き込みうる類の抱合語であり、名詞は人間であるか否かなどの区別によって屈折が異なる能格的言語である。音声面では独特の母音調和を示す。チュクチの自称をとってルオラベトラン語とよばれることもある。[宮岡伯人][参照項目] | 旧アジア諸語 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チュクチ語」の意味・わかりやすい解説 チュクチ語チュクチごChukchi language ロシア,シベリアのチュクチ自治管区で話されている言語で,古シベリア諸語に含められる。ロシアではルオラウェトラン語ともいう。話し手約1万 5000人。なお,ルオラウェトラン語 (族) は,チュクチ語,コリャーク語,カムチャダール語の総称としても用いられる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報