海などの水難事故を防ぐための競技。種目は多彩で、プールで行う室内種目と海で実施する屋外種目に大別される。五輪で初採用が期待されるのは屋外の「オーシャンマン(ウーマン)」で、水泳やパドルボードなどの個人メドレーで競う。同種目の世界選手権は2年に1度開催。これとは別にパドルボードの世界選手権が毎年開かれている。
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
本来は、人命救助を本旨とした社会的活動をさすが、一般的には、水辺の事故防止のための実践活動のことをいう。今日では、水辺だけでなく、日常生活のなかで起こりうるけがや疾病の予防や応急手当も含み、一般市民への安全に対する考え方の啓発活動や知識・技術の教育活動、また、ライフセービングの技術向上を目的とした競技も含まれる。これらに携わる者をライフセーバーlifesaverとよんでいる。
ライフセービングの歴史は、19世紀末のフランスを起源としている。海水浴など、水辺の活用が生活文化と深くかかわり合いをもつなかで、水辺での事故が絶えず、これらの水難事故を防止するために、ウォーター・セーフティー思想と事故防止のための方法が確立され、その後世界に広がりをみせた。日本では、1970年代から組織的な活動が始まり、1991年(平成3)4月に日本ライフセービング協会(JLA)が発足、国際ライフセービング連盟(ILS)に加盟し、日本を代表する組織となっている。2008年4月現在、日本ライフセービング協会には、1支部と127のクラブが登録しており、全国で活動を行っている。
ライフセービング競技は、救助技術の向上を目的として行われており、競技種目は国際連盟が認める種目としてアイアンマンレース(200メートル沖合いに設置したブイを水泳とパドルボードとサーフスキーでそれぞれ往復する)、ビーチフラッグス(砂浜に後ろ向きでうつ伏せになり、20メートル離れた地点のホースチューブを取り合う)などのサーフ競技12種目と、50メートル・マネキンレスキューレース(25メートル地点の水底に沈んでいるライフセービング用マネキンを「救出」する)などのプール競技9種目がある。また、ワールドゲームズ(オリンピック競技以外で行われる4年に一度の国際スポーツ大会)の正式種目にもなっている。4年ごとに世界選手権が開催され、国内では、全日本、全日本室内、全日本学生の三つの公式競技会をはじめとして年間約10大会が開催されている。
[中見隆男]
競技種目は国際ライフセービング連盟が認める種目として「アイアンマン」「ビーチフラッグス」等のオーシャン競技16種目、「50メートル・マネキンキャリー」等のプール競技10種目と「シミュレーテッド・エマージェンシー・レスポンス競技(SERC)」があり、ワールドゲームズの正式種目にもなっている。また、2年ごとに世界選手権が開催され、国内では、全日本、全日本室内、全日本学生、サーフカーニバルの4つの公式競技会をはじめとして年間約10以上の競技会が開催されている。
[編集部]
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(吉田章 筑波大学教授 / 2007年)
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