ラトガース大学(読み)ラトガースだいがく

大学事典 「ラトガース大学」の解説

ラトガース大学[アメリカ]
ラトガースだいがく

1766年にオランダ改革派教会によってニュージャージー植民地にクイーンズ・カレッジとして設立され,1825年に同教会の指導者ヘンリー・ラトガース,H.(Henry Rutgers)の名前を大学名とした。1862年にモリル法が成立,プリンストン大学および州立師範学校と基金獲得を競いこれに勝利し,64年にモリル法の基金で3年制の科学校を付設した。宗派私学のなかに公立大学部門を併有する特異な形態となったが,第2次世界大戦後ラトガース本体が州立大学へと移行した。2013年には州立医科歯科大学を吸収合併し,学生数は現在6万7000人と東海岸で最大規模となった。オランダ系大学の伝統から,幕末維新期に多くの日本人留学生を集め,教授のD. モルレー,D.(David Murray,1830-1905)は彼らへの支援を惜しまなかった。モルレーはのちに日本の文部省学監となり,「学制」期の近代教育制度の確立に大きく貢献した。
著者: 羽田積男

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android