リコノミクス(読み)りこのみくす(英語表記)Likonomics

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

リコノミクス
りこのみくす
Likonomics

中国の首相、李克強(りこくきょう)が進める経済政策の通称。第二次安倍晋三(あべしんぞう)内閣のアベノミクスと同様に、首相の名前にちなんでいる。2013年3月、習近平(しゅうきんぺい)の国家主席就任と同時に首相となった李克強の経済政策は、中国経済を安定的な成長路線にのせるため、大規模な景気刺激策はとらず、金融リスクを抑制しながら構造調整を進めるという点に特徴がある。また、「治理(中央政府・地方政府の統治能力)」を向上させると同時に透明性を高め、制度によって中央・地方両政府を律するとしている。ひとことでいえば汚職の撲滅、ガバナンスの向上であり、PM2.5による大気汚染についてはこれまで問題を隠蔽(いんぺい)していた北京政府などに対して情報開示を要求し、透明性を高めたうえで排ガス規制などを制度化した。シャドーバンキングに代表される金融リスクに対しても、制度によるガバナンスを前面に押し出し、一部の金融機関が破綻(はたん)することもやむなしとの姿勢を明確に示している。李首相は過去の高度経済成長によって生じた経済のゆがみを正すこと、都市部の新規雇用を増大させることに政策の重点を置いている。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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