ロラン航法(読み)ロランコウホウ(その他表記)LORAN navigation

関連語 浜田 桜井 盛久

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ロラン航法」の意味・わかりやすい解説

ロラン航法
ろらんこうほう
LORAN navigation

電波航法中の双曲線航法の一方式。ロランAとロランCの2種があり、北部・中部太平洋、北部大西洋で利用されている。

 同期された二つの送信局(組局)からのパルス波の到達時間差をマイクロ秒単位で測定すると、両局からの距離差が300メートルごとの双曲線群が得られる。一組の組局の時間差から求められた自船の属する双曲線の1本と、他の組局によって求められた双曲線の1本の交点として、位置が決定される。位置決定には、10~100マイクロ秒ごとの時間差に対応する双曲線を重ね刷りされたロラン海図や、それらの双曲線が特定の緯度経度線と交わる点の経度、緯度を記載したロラン表を用いる。

 ロランAの発信周波数は1.8~2.0メガヘルツの中短波で、測定時間差を直接用いる。有効距離は、昼間は地上波により約700海里(1海里は1852メートル)、夜間は空間波により約1200海里である。ロランCは、100キロヘルツの長波を用いて到達距離を長くするとともに、位相比較によって時間差測定精度をあげ、ロランAの約2倍の有効距離を有する。

[川本文彦]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

最新 地学事典 「ロラン航法」の解説

ロランこうほう
ロラン航法

loran navigation

第二次世界大戦中に米国で開発された電波航法。主として大洋航海に使用された双曲線航法の代表的方式でlong range navigationの略語。ロランAとロランCの2方式がある。ロランAは,主・従局から発射されるパルスの到達時間差(µs)をロラン受信機で測定,ロランテーブルまたはロランチャートにより位置の線を求めるもので,使用周波数1,750~1,950kHz,有効範囲地表波約700海里,空間波約1,400海里。その改良型であるロランCは使用周波数100kHz,地表波のみ分離受信,位相差測定方式を加えて0.1µs単位の測定が可能で,有効範囲地表波約1,400~2,300海里,空間波約2,300海里。現在では,より高精度な衛星系電波航法システムであるGPSへの移行が各国で進み,ロランはほとんどの国々で運用停止となっている。日本では1997年にロランAが,2015年にロランCが運用停止となった。

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...

春隣の用語解説を読む