世界遺産詳解 「ヴァルトブルク城」の解説 ヴァルトブルクじょう【ヴァルトブルク城】 1999年に登録された世界遺産(文化遺産)。ドイツのチューリンゲン州アイゼナハ郊外に位置する。複数の建物が異なる時代に建造されており、最古の城門は12世紀に建てられた。ヘルマン1世(1190~1216年)の時代に城内で歌合戦が行われたことで知られ、「ヴァルトブルクの歌合戦」という歌集がまとめられた。第一中庭は15~16世紀に建造された木骨組みの建物に囲まれており、宗教改革を行ったマルティン・ルター(1483~1546年)が城に隠れ住み「新訳聖書」を翻訳したと伝えられる。詩人ゲーテ(1749~1832年)もヴァルトブルク城を訪れ多くの作品を残しており、古城の修復を指示するなど保全にもつとめた。またリヒャルト・ワーグナー(1813~1883年)の歌劇『タンホイザー』の舞台にもなっている。偉人ゆかりの城であり、中世から続く歴史や芸術の舞台となった貴重な史跡であることが評価され世界遺産に登録された。◇英名はWartburg Castle 出典 講談社世界遺産詳解について 情報