大学事典 「ヴァージニア大学」の解説
ヴァージニア大学[アメリカ]
ヴァージニアだいがく
トーマス・ジェファーソンが1819年,ヴァージニア州のシャーロッツヴィルに設立した州立大学。創設当時は革新的な大学で,卒業要件や学位取得の制度を持たず,学生は古典語,物理学,法学等の8分野から自分の専門分野を選択し,その修了証明を担当教授から受けるのみであった。宗教教育は排除された。小規模であった20世紀初頭,発足直後のアメリカ大学協会から第1番目の新入会員として招待を受けた。1904年,最初の学長(それまでは教授会議長のみ)にアルダーマン(Edwin Alderman)を迎え,研究大学向けの組織作りを開始した。現在,建築学部,文理学部,工学部等の学士課程とビジネス,教育,法,医学等の大学院に2万名が在籍する。学生一人当たりの基金額は23万ドルと州立大学中最大で,アイビー・リーグのコーネル大学と等しい。私学化する州立大学の最右翼である。ジェファーソン自らが設計した創立期からの建物群は,大学における世界で最初のユネスコ世界遺産である。
著者: 立川明
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報