アンベール(英語表記)Humbert, Aimé

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンベール」の意味・わかりやすい解説

アンベール
Amer; Amber

インド北西部,ラージャスターン州東部の古都。12世紀頃からここに都を置いたラージプート王朝はムガル帝国アクバル大帝に王女を嫁がせるなど,ムガル帝国との友好関係を保ち,1728年ジャイ・シン2世のもとに,旧都郊外ジャイプルを建設し,王都とした。1600年頃建設が始まり,ジャイプル遷都まで王の居城だったアンベール城,町を見おろす高台に建つジャイガー砦などがあり,2013年ラージャスターン州の丘陵要塞群として世界遺産文化遺産に登録された。

アンベール
Humbert, Aimé

[生]1819.6.12. ビュルル
[没]1900.9.19. ヌーシャテル
スイスの遣日使節随員。ドイツのテュービンゲン大学で言語,文学を学び,中退。高校,次いで女子中学教師をしながら翻訳執筆を続けていたが,1848年には官吏となり,州内閣の文部長官に進んで以来さまざまな官歴を重ね,57年ヌーシャテルの時計業組合長となった。この組合の代理人ルドルフ・リンダウの日本からの報告に基づき,61年連邦議会はアンベールを遣日使節に任命した。 63年 11月~64年6月の極東旅行の間に 64年2月6日 (文久3年 12月 29日) 江戸で『日瑞修好通商条約』を締結。帰国後,フランス語で『幕末日本図絵』 (高橋邦太郎訳) を発表,のち 25年間ヌーシャテルのアカデミーの講師としてフランス文学などを講じた。

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