ヴィルンガ国立公園(読み)ヴィルンガコクリツコウエン

世界遺産詳解 「ヴィルンガ国立公園」の解説

ヴィルンガこくりつこうえん【ヴィルンガ国立公園】

1979年に登録された世界遺産(自然遺産)。コンゴ民主共和国北東部、ルワンダウガンダ国境付近にある国立公園である(旧称アルベール国立公園)。国立公園としてはアフリカ最古(1925年)。国境をはさんでウガンダの世界遺産であるルウェンゾリ山地国立公園と隣接している。標高4507mのカリシンビ山をはじめとするヴィルンガ火山群を中心とした南北約300km、東西約40kmのエリアを有し、熱帯雨林地帯から標高5110mのルウェンゾリ山にいたる多彩な自然環境を持っている。公園内にはラムサール条約の登録湿地があり、鳥類生息。また、マウンテンゴリラサンクチュアリ(保護区域)もある。公園にあるエドワード湖には、かつてはカバが多数生息していたが、現在は激減している。このため、危機遺産リストに登録された経緯がある。その後、1992年に危機遺産リストからはずされたが、隣国ルワンダで内戦が起こり、公園内に大量の難民が入り込んだために急速に環境が悪化し、また混乱の中で多数のカバやゴリラが殺されたこともあり、1994年に再び危機遺産リストに登録された。◇英名はVirunga National Park

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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