山川 世界史小辞典 改訂新版 「ヴェネツィア派」の解説
ヴェネツィア派(ヴェネツィアは)
Scuola Veneziana
イタリアのヴェネツィアで15世紀から18世紀にかけて活躍した芸術家たちの総称。東方貿易によって栄えた水の都ヴェネツィアでは,その特殊な地理的・文化的環境から,光の多彩な効果を追求した感覚的で情緒的な色彩主義の絵画が発達した。15世紀のベリーニ一家(ヤコポ,ジェンティーレ,ジョヴァンニ)らにより初期ルネサンス様式が確立し,ついでその弟子ジォルジォーネ,ティツィアーノ,ティントレット,ヴェロネーゼらによって盛期ルネサンスの黄金時代を迎えた。18世紀にはバロックからロココへの展開を促した軽快で華麗なティエポロ,また都市景観図と祝祭や風俗を描いたカナレット,グァルディらが出た。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報