20世紀日本人名事典 の解説
ヴォーリズ ウィリアム・メレル
ヴォーリズ ウィリアムメレル
Vories William Merrell
明治〜昭和期のキリスト教伝道者,社会事業家,建築家 近江兄弟社社長。
- 生年
- 明治13(1880)年10月28日
- 没年
- 昭和39(1964)年5月7日
- 出生地
- 米国・カンザス州レブンワース
- 本名
- 一柳 米来留(ヒトツヤナギ メレル)
- 学歴〔年〕
- コロラド大学卒
- 主な受賞名〔年〕
- 近江八幡市名誉市民〔昭和33年〕,勲三等瑞宝章
- 経歴
- 明治38年キリスト教伝道のため来日、滋賀県近江八幡の滋賀県立商業学校(現・八幡商)英語教師として赴任。教師のかたわら聖書研究やテニスを教え、学校にYMCAをつくったが、キリスト教反対者のため学校を解職された。41年京都で設計監督業を始め、大同生命ビル、大阪、京都の大丸、関西学院、神戸女学院、豊郷小学校などを設計した。43年ヴォーリズ合名会社を設立、45年雑誌「湖畔の声」を創刊。大正3年琵琶湖周辺を伝道するガリラヤ丸を進水させ、各地に教会を設立。7年近江基督教慈善教化財団近江ミッションや結核治療の近江療養院を建てた。8年旧小野藩主の血を引く華族・一柳満喜子と結婚。昭和8年近江勤労女学校を設立、近江ミッションを近江兄弟社と改め、メンソレータムの販売代理業を始め、ヴォーリズ合名を解散、近江セールズを設立。19年製造も行う株式会社近江兄弟社とした。16年には日本に帰化。戦後、22年近江兄弟社小学校、中学校、23年高等学校を開設。33年近江八幡名誉市民となった。著書に「吾家の設計」「失敗者の自叙伝」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報