ヴァルダナ朝(読み)ヴァルダナちょう(英語表記)Vardhana

山川 世界史小辞典 改訂新版 「ヴァルダナ朝」の解説

ヴァルダナ朝(ヴァルダナちょう)
Vardhana

プシュパブーティ(Puṣpabhūti)朝ともいう。6世紀後半にはデリー北方を拠点に王国を形成。606年に即位したハルシャ・ヴァルダナはガンジス川中流域のカーニャクブジャ(現カナウジ)に都を移し,北インド大半統一。さらに南インドへの進出を試みるが,ナルマダー河畔の戦いでデカンチャールキヤ朝プラケーシン2世によって阻止された。ハルシャのときに唐から使節として王玄策(おうげんさく)が派遣され,また唐の仏僧玄奘(げんじょう)も謁見している。彼の死後,王国はほどなく分裂した。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ヴァルダナ朝」の解説

ヴァルダナ朝
ヴァルダナちょう
Vardhana

7世紀前半の北インドの王朝
グプタ朝の崩壊後,ハルシャ=ヴァルダナ(戒日 (かいにち) 王,在位606〜647)がガンジス川上流のカーニャクブジャ(カナウジ〈曲女城〉)を中心に北インドの大部分を支配して建てた。国内は平和で栄えたが,ハルシャの死後分裂し衰退した。唐との間に使節の交換もあり,唐から王玄策が派遣された。玄奘 (げんじよう) もこの王の治下にインドを旅行し,王の宮廷に滞在した。

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