一朝の怒りにその身を忘る(読み)イッチョウノイカリニソノミヲワスル

デジタル大辞泉 の解説

一朝いっちょういかりにそのわす

《「論語顔淵から》一時の怒りのために前後を忘れ、身を滅ぼすことになる。一朝の怒りに一生あやまつ。

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精選版 日本国語大辞典 の解説

いっちょう【一朝】 の 怒(いか)りに=其(そ)の身(み)を忘(わす)る[=一生(いっしょう)を過(あやま)つ・百年(ひゃくねん)を失(うしな)う]

  1. ( 「論語‐顔淵」の「一朝之忿、忘其身、以及其親」による ) 一時の怒りのために前後を忘れて自分の身を滅ぼすことになる。
    1. [初出の実例]「いってうのいかりに其身をわすれ、そのしんにをよぼす。まどへるにあらずやとおもひつづけて」(出典:幸若・本能寺(室町末‐近世初))

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故事成語を知る辞典 の解説

一朝の怒りにその身を忘る

一瞬、激怒したことで、冷静な判断力を失ってしまうこと。

[由来] 「論語がんえん」に載っている、孔子のことばから。弟子から惑いについて質問されて、「『一朝の忿いかりにの身を忘れ(一時的な怒りの感情によって自分を見失い)』、家族にまで迷惑を掛けるのは、惑いだろう」と答えています。

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