一本亭芙蓉花(読み)いっぽんていふようか

改訂新版 世界大百科事典 「一本亭芙蓉花」の意味・わかりやすい解説

一本亭芙蓉花 (いっぽんていふようか)
生没年:1721-83(享保6-天明3)

江戸中期の狂歌師。姓は松濤(まつなみ),本名は平野屋清兵衛,初号は花開楼栗里。大坂の人。永田貞柳追善集《狂歌続家津と》を上梓したり,貞柳顕彰碑を建立したりして勢力を拡大し門人は全国に及んだが,大坂では栗柯亭木端(りつかていぼくたん)の栗派混沌軒国丸の丸派(がんぱ)に押され,のち江戸に下った。編著は《狂歌五題集》等。〈磨いたら磨いただけに光るなり性根玉でも何の玉でも〉(《狂歌五題集》)。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 森川

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「一本亭芙蓉花」の解説

一本亭芙蓉花 いっぽんてい-ふようか

1721-1783 江戸時代中期の狂歌師。
享保(きょうほう)6年生まれ。大坂の人。栗柯亭木端(りっかてい-ぼくたん)の高弟で,永田貞柳や松永貞徳の狂歌集を刊行俳諧(はいかい)は吉分大魯(よしわけ-たいろ)にまなぶ。天明のはじめ江戸にうつるが,門弟は大坂が中心。天明3年1月26日死去。63歳。姓は松濤。通称は平野屋清兵衛。初号は開花楼栗里。家集に「狂歌難波土産」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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