万句(読み)マンク

デジタル大辞泉 「万句」の意味・読み・例文・類語

まん‐く【万句】

連歌俳諧形式の一。百韻を百巻詠み重ねて1万句としたもの。
万句あわせ」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「万句」の意味・読み・例文・類語

まん‐く【万句】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 連歌・俳諧の様式の一つ。百韻を百巻詠み重ねたもの。実際には千句単位として、一〇回行なったものか。
    1. [初出の実例]「生玉の御神前にて、一流の万句催し」(出典:俳諧・生玉万句(1673)序)
  3. まんくあわせ(万句合)」の略。
    1. [初出の実例]「万句仕廻へばてうど七月」(出典:雑俳・卯の花かつら(1711))

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世界大百科事典(旧版)内の万句の言及

【百韻】より

…連歌ははじめ2句の唱和からしだいに連続する句数が増えていったが,1200年前後に100句の形式が成立したらしい(現存資料では《明月記》正治2年(1200)9月20日の記事がもっとも古い)。13世紀以後,連歌の基本的形式となり,これを10かさねて千句,千句を10かさねて万句という型式も生まれた。江戸初期の貞門,談林時代の俳諧は百韻の形式によって連句を制作したが,蕉門が確立するに従って〈歌仙〉形式に移行するに至った。…

※「万句」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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