三の膳(読み)さんのぜん

精選版 日本国語大辞典 「三の膳」の意味・読み・例文・類語

さん【三】 の 膳(ぜん)

本膳料理の中の一つで、本膳、二の膳の次に出る膳。汁、刺身鉢物三種を載せることが多いが、四の膳の代わりとして焼き物を用いることもある。
宗湛日記‐天正一四年(1586)一二月三日「総見院にまいり案内申候へば文首座の寮に先よびいれて朝食あり三の膳までけっこうに御馳走あり」

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デジタル大辞泉 「三の膳」の意味・読み・例文・類語

さん‐の‐ぜん【三の膳】

正式の日本料理で、本膳二の膳の次に、汁・刺身・茶碗をのせて出す膳。
[類語]本膳一の膳二の膳

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「三の膳」の解説

さんのぜん【三の膳】

本膳料理で、本膳、二の膳に続いて出す三つめの膳。客の側から見て、本膳の左に置く。⇒本膳料理

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世界大百科事典(旧版)内の三の膳の言及

【本膳料理】より

…室町時代以後,武家社会の礼法の固定化が進むに伴って整えられた饗膳(きようぜん)形式であるが,年代や料理の流派の差によって内容にはかなりの異同がある。一例を挙げると《宗五大草紙(そうごおおぞうし)》(1528)には,初献(しよこん)に雑煮,二献に饅頭(まんじゆう),三献に吸物といった肴(さかな)で,いわゆる式三献(しきさんこん)の杯事(さかずきごと)を行い,そのあと食事になって,まず〈本膳に御まはり七,くごすはる〉とあり,一の膳には飯と7種のおかず,以下二の膳にはおかず4種に汁2種,三の膳と四の膳(与(よ)の膳)にはおかず3種に汁2種,五・六・七の膳にはそれぞれおかず3種に汁1種を供するとしている。また,〈五の膳まで参り候時も,御汁御まはりの数同前〉とも記されている。…

※「三の膳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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