三姫(読み)サンヒメ

デジタル大辞泉 「三姫」の意味・読み・例文・類語

さん‐ひめ【三姫】

歌舞伎で、時代物の姫役のうち至難とされる三役。「本朝廿四孝」の八重垣姫、「鎌倉三代記」の時姫、「祇園ぎおん祭礼信仰記」の雪姫

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精選版 日本国語大辞典 「三姫」の意味・読み・例文・類語

さん‐ひめ【三姫】

  1. 歌舞伎時代物の姫君役のうち、最もむずかしい役とされる「本朝廿四孝」の八重垣姫、「鎌倉三代記」の時姫、「祇園祭礼信仰記」の雪姫の三役の称。

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改訂新版 世界大百科事典 「三姫」の意味・わかりやすい解説

三姫 (さんひめ)

歌舞伎のお姫様の役を赤地の衣装をつけることから〈赤姫(あかひめ)〉と呼び,その赤姫の中でも三つの代表的な大役を〈三姫〉という。《廿四孝》の八重垣(やえがき)姫,《金閣寺》の雪姫,《鎌倉三代記》の時姫。数多いお姫様の役の中でも至難な役で,気品,美しさ,しかも厳しい状況の中で恋に生き抜く人間像が大きな特徴となっている。八重垣姫には狐火(きつねび),雪姫には爪先鼠(つまさきねずみ)と,それぞれ奇跡を起こす場面がある。
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