三宅八幡神社(読み)みやけはちまんじんじや

日本歴史地名大系 「三宅八幡神社」の解説

三宅八幡神社
みやけはちまんじんじや

[現在地名]左京区上高野三宅町

社伝によると、推古天皇一五年、遣隋使小野妹子が筑紫で病み豊前宇佐うさ(現大分県宇佐市)の八幡神に祈願、平癒したので帰朝後に八幡神を勧請したのが始まりという。祭神は応神天皇。虫八幡ともいい、子供の疳の虫除けの神として幕末期からとくに崇敬を集める。土地の伝承では初め田の虫除けの神であったが、のちに子供の虫除け信仰に移ったという。また元来はこの付近にあった「延喜式」神名帳の愛宕おたぎ郡にみえる伊多太いたた神社の境内に祀られていたものを、明治になって現在地に移したとも伝えるが、天保二年(一八三一)の京町絵図細見大成にはすでに今の地に「三宅ハチマン」が描かれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android