三川又新田(読み)みかわまたしんでん

日本歴史地名大系 「三川又新田」の解説

三川又新田
みかわまたしんでん

[現在地名]馬頭町小口こぐち

那珂川小口川合流点付近の中洲(一部右岸)荒地を開発した新田で、小口村の南にある。三河又とも記した。「水府地理温故録」には小口村大森左平治が同村うめたいらの久左衛門、馬頭村の彦治らと申合せて開発したとある。那珂川西岸吉田よしだ(現小川町)との境争論の経緯を記した三川又掛合一巻(大金重徳文書)などによれば、正保年中(一六四四―四八)小口・向田むかだ久那瀬くなせの三ヵ村により開拓が始まり、寛文年中(一六六一―七三)検地を受け一村となり、延宝二年(一六七四)には護岸工事も行われたという。しかし、天和―元禄期(一六八一―一七〇四)の洪水では民家が流失川筋もしだいに東寄りに変わり、宝暦年間(一七五一―六四)には那珂川右岸の向田村・小口村に移住する者も多くなったという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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