三節祭(読み)さんせつさい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三節祭」の意味・わかりやすい解説

三節祭
さんせつさい

伊勢神宮の年間諸祭祀のうち,特に重視されている神嘗祭と 6月,12月の月次祭のこと。神嘗祭は,その年に神田で収穫された新穀を初めて内宮(皇大神宮),外宮(豊受大神宮)の神々に奉る年間で最も重要な祭りで,10月15日から 25日まで諸行事が続く。そのなかでも特に,新穀を正殿に供える由貴夕大御饌(ゆきのゆうべのおおみけ。15日午後10時に外宮,16日午後10時に内宮)と由貴朝大御饌(ゆきのあしたのおおみけ。16日午前2時に外宮,17日午前2時に内宮),天皇からの幣帛絹織物)を奉る奉幣(16日正午に外宮,17日正午に内宮),それに御神楽(16日午後6時に外宮,17日午後6時に内宮)が中心的な位置を占める。一方,月次祭は 6月,12月ともに 15日から 17日を中心として 25日まで続く祭りで,神嘗祭と同様に,内宮,外宮それぞれで由貴夕大御饌と由貴朝大御饌および奉幣が行なわれる。この三節祭に,祈年祭(2月17~23日)と新嘗祭(11月23~29日)を加えて五大祭ということもある。

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世界大百科事典(旧版)内の三節祭の言及

【三時祭】より

…古来伊勢神宮において行われる神嘗祭(かんなめさい)と6月,12月に行われる月次祭(つきなみのまつり)の3度の祭りのこと。三節祭(さんせつさい),三度御祭などとも称する。神宮の祭儀の中で最も由緒深く重要なもの。…

【月次祭】より

…伊勢の神宮の月次祭も,古来,6月と12月の年2回行われ,大祭である。10月の神嘗祭(かんなめのまつり)と合わせて三節祭(さんせつさい)とも三時祭(さんじさい)ともいう。神宮では,神田(しんでん)でできた稲の初穂を抜穂(ぬいぼ)にして御稲御倉(みしねのみくら)に納め置き,これをまず神嘗祭に,次いで12月,翌年6月の月次祭に大御神(おおみかみ)に奉献する。…

※「三節祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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