三都合同新聞(読み)さんとごうどうしんぶん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三都合同新聞」の意味・わかりやすい解説

三都合同新聞
さんとごうどうしんぶん

1931年(昭和6)8月1日『神戸新聞』の進藤信義が創立した新聞トラスト。1920年(大正9)から『京都日日新聞』(『関西日日新聞』を買収)の経営に乗り出していた進藤は、30年『大阪時事新報』を買収して3社を合併、大阪に本社を置く三都合同新聞社を設立、資本力を共通にし、ニュースの交換、販売系統の合流、広告の共同収集などにより、大阪の有力紙『朝日新聞』『毎日新聞』に対抗する勢力を築こうとした。しかし『大阪時事新報』の経営状態は悪く、他の2紙の経営を圧迫してきたため、33年12月まず『京都日日新聞』が分離独立、35年には『神戸新聞』も分離して、三都合同新聞社の商号を神戸新聞社に改め、進藤の雄図挫折(ざせつ)した。

[春原昭彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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