上仰木村(読み)かみおうぎむら

日本歴史地名大系 「上仰木村」の解説

上仰木村
かみおうぎむら

[現在地名]大津市仰木町おうぎちよう

つじした村の西方にあり、京都大原おおはらへ抜ける仰木越が通る。中世仰木庄のうちとして推移。南西方は延暦寺三塔の一つ横川よかわの境域である。天正一一年(一五八三)八月の御蔵入目録(浅野家文書)に仰木一千九九四石とある。寛永石高帳に村名がみえ、高一千一五八石余で幕府領と考えられる。慶安高辻帳では田九〇二石余・畑二一一石余・永荒四四石余。元禄郷帳では一千一一石余。天明村高帳では幕府領七〇六石余、旗本黒川領二一三石余・同長崎領一一四石余。文政石高帳では幕府領が山城淀藩領となっている。延享四年(一七四七)翌年の朝鮮通信使来訪に伴って大津宿への助郷として人馬役高一〇〇石につき二疋二人の出役を命じられたが、その時期が日吉山王祭の奉仕するのと重なるとして苗鹿のうか村など五村とともに免除道中奉行に出願している(上仰木共有文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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