朝日日本歴史人物事典 「上杉房顕」の解説
上杉房顕
生年:永享7(1435)
室町時代の武将。関東管領。憲実の子,憲忠の弟。幼名竜春。兵部少輔。父憲実により他の兄弟が出家させられたとき,ひとり在俗のまま在京を命じられ,所領も譲られた。その後還俗した兄憲忠が享徳3(1454)年に鎌倉公方足利成氏に謀殺され,公方方と上杉方の全面的な戦闘が開始されると,翌康正1(1455)年長尾景仲らに請われて上杉方の将帥となり,関東管領の職にもついた。そして武蔵五十子を拠点として成氏方と対陣したが,戦局を好転できぬまま五十子の陣中で死去した。
(山田邦明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報