上深沢遺跡(読み)かみふかざわいせき

日本歴史地名大系 「上深沢遺跡」の解説

上深沢遺跡
かみふかざわいせき

[現在地名]大衡村駒場 上深沢

吉田川支流の鶴田つるた川によって形成された段丘上に立地。昭和四八年(一九七三)と四九年に東北自動車道建設にともなって発掘調査が実施され、縄文中期後葉の集落跡であることが明らかとなった。検出された遺構には、竪穴住居跡二一軒・土壙・溝・遺物包含層などがある。竪穴住居跡は大部分円形であるが、一部に方形のものもみられた。これらの住居跡には各種の石組炉などが設置されており、当時の住居のあり方を知る資料を提供している。住居跡や包含層からは多量の遺物が出土している。最も量的に多い土器は、縄文中期後葉の大木9式である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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