上生野村（読み）こうじくのむら

日本歴史地名大系

上生野村
こうじくのむら

• 兵庫県：朝来郡
• 生野町
• 上生野村

[現在地名]生野町円山（まるやま） 上生野

竹原野（たけはらの）村の東に位置し、市（いち）川が流れる。上流に枝村の魚（うお）ヶ滝（たき）・菅町（すがまち）がある。山稼が生業の主体で、生野銀山の精錬用炭を供した。「銀山旧記」元和八年（一六二二）条に「上生野口、魚ケ滝口、大外口皆炭役、諸入役多」とあり、正保四年（一六四七）条には銀山炭座が記される。寛永一九年（一六四二）の免状（生野書院蔵）に上生野村とみえ、田畑屋敷高一〇一石余、取米三四石余（三ツ四分取）のうち大豆納三石余。正保頃成立の国絵図に村名がみえ、高一〇六石余。元禄郷帳に「カウヂノ」の訓が付される。宝暦七年（一七五七）の但馬国高一紙では高一〇六石余。

上生野村
かみいくのむら

• 長野県：東筑摩郡
• 明科町
• 上生野村

[現在地名]明科町東川手（ひがしかわて） 上生野

松本藩領川手組の一村。潮沢（うしおざわ）の谷の入口の北、犀（さい）川右岸の村である。北と西は犀川を隔ててそれぞれ中（なか）村と荻原（おぎわら）村、東は潮山中（うしおさんちゆう）村に接する。

天正検地の時、日岐（ひき）郷三五三石八斗九升七合から分れた村で、寛永一九年（一六四二）の高付けでは四八石二斗一升三合となっている。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」