上真柄村(読み)かみまがらむら

日本歴史地名大系 「上真柄村」の解説

上真柄村
かみまがらむら

[現在地名]武生市上真柄町

味真野あじまの扇状地の湧水地帯にある。「越藩拾遺録」などによれば、継体天皇の第一の皇子勾大兄がこの地に育ったといい、そのまがりノ里が転訛して地名が生れたという。中世の真柄保の地。慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図の今南西いまなんせい郡に「真柄郷」として高二六四五・八三五石が記され、その石高から正保郷帳の上真柄村・下真柄村西袋にしぶくろ(西尾村)を含むと考えられる。明治初年の地籍図では上真柄村と下真柄村との間に西尾村と宮谷みやたに村域が介在し、上・下の真柄村はまったく接しない。宮谷村は前記絵図でも独立した一村であるが、地籍図では上真柄村の山地がすべて宮谷村地籍になっていることや、両村共有の入会地が三ヵ所あることなどから、宮谷村もやはりもと真柄郷内であったことをうかがわせる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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