下依知村(読み)しもえちむら

日本歴史地名大系 「下依知村」の解説

下依知村
しもえちむら

[現在地名]厚木市下依知

東を相模川、西を中津なかつ川が流れ、南は金田かねだ村、北は中依知なかえち村に接する。八王子道が村の西部を南北に通る。村の東方小字第六天だいろくてん(現大六天下)付近より相模川対岸高座こうざ四谷よつや(現座間市)へ通ずる渡舟一艘を置き、農作に使用していた(皇国地誌)

文永八年(一二七一)九月一四日および一〇月二二日の日蓮書状(県史一)にみえる「依智郷」の一部。小田原衆所領役帳に幻庵「弐百貫文 中郡依知郷」とある。正保国絵図に「下依知村」とある。

近世は、寛永期(一六二四―四四)まで幕府・旗本領の三給、以後五給、元禄一〇年(一六九七)六給となる。水田がなく、税地六一町二反余のうち、畑地は五三町七反余を占める。明治九年(一八七六)のおもな産物は、大麦・大豆・粟・稗・蕎麦・麺粉・醤油・胡蘿蔔牛蒡・葱・生豌豆・甘薯(藷)・菜子・荏子・茶子・製茶・飴・砂米糖・乾菓子・煎餅・繭・綿・真綿絹糸・提糸・熨斗糸・島田糸・糸繰機械・桑葉などである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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