日本歴史地名大系 「下市木村」の解説 下市木村しもいちぎむら 三重県:南牟婁郡御浜町下市木村[現在地名]御浜町下市木上市木村の東にあり、市木川河口両岸に開ける。慶長六年(一六〇一)の検地帳(徳川林政史蔵)に「下市木村」、慶長検地高目録(和歌山県間藤氏蔵)に「下一木村」と記される。新宮領で有馬組に属する。近世初期の家数五二(「新宮藩御勘定方旧記」和歌山県史近世史料編)、後期は六〇(紀州新宮領分見聞記)。市木川河口付近は低地帯のため、台風の際田畑へ海水が入り、収穫皆無の年が続いた。寛文元年(一六六一)庄屋善兵衛(宗悟)の発起により西平(にしのだいら)北端の雑木林の丘を開墾し、一七ヘクタールの田を造成、灌漑用水として北部山間部に黒岩(くろいわ)池を作り水路を開いた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報