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織機 しょっき loom

翻訳|loom

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

織機
しょっき
loom

糸を織物に織り上げる機械で,経 (たて) 糸と緯 (よこ) 糸を交互に組合せる製織の工程を機能的に行う機械の総称。織物の発達史とともに多くの段階や種類を生んだが,今日,一般には手機 (てばた) と力織機に分類する。

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デジタル大辞泉の解説

おり‐き【織(り)機】

織機(しょっき)

しょっ‐き〔シヨク‐〕【織機】

布を織る機械。手織機・力(りき)織機などの別がある。機(はた)。機織機(はたおりき)。おりき。

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百科事典マイペディアの解説

織機【しょっき】

経(たて)糸・緯(よこ)糸を直角に組み合わせ,所望の組織や密度をもつ織物を織る機械。古代以来久しく人力で操作する手機(てばた)が使用されたが,産業革命期の英国で動力による力織機が発明された。
→関連項目製織繊維機械

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世界大百科事典 第2版の解説

しょっき【織機 loom】

織物を作る機械の総称。機(はた)ともいう。
【原理】
 (1)水平方向に並べられた多数の糸(経糸(たていと)という)を交互に,あるいは適当な順序で上と下とに移動させて2群の糸に分け,(2)その間に別の糸(緯糸(よこいと)という)を直角方向に通し,(3)この緯糸を前に挿入した緯糸と所定の間隔で並ぶように前進させる。(1)を開口,(2)を緯入れ,(3)を緯打ちといい,この一連の運動を繰り返すことにより,所定の組織をもった織物を作ることができる(図1)。

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大辞林 第三版の解説

おりき【織機】

しょっき【織機】

布を織る機械。おりき。はた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

織機
しょっき

織物を織る機械の総称。織物の幅だけの数の経糸(たていと)を巻いたビームbeamから引き出された経糸はヘルドheald(綜絖(そうこう))の目に1本1本通され、リードreed(筬(おさ)。経糸の密度を決める)の間を通って織物に至る。あらかじめ定められたやり方でヘルドは開口装置により上下の2群に分かれ、その間を緯糸(よこいと)を内蔵したシャットルshuttle(杼(ひ)、シャトル)が走って緯糸を入れ、ついで上下2群の経糸が中間位置に接近するとともに緯糸はリードによって織前に圧入され、次に経糸は前と違った上下2群に分かれ、その間に緯糸が入り、順次織物が形成される。織機は手機(てばた)(手織機)と力織機に2大別される。[石川章一]

手機

動力により運転される力織機が発明される以前の織機は、織具(おりぐ)・手織機、あるいは単に手機・機(はた)ともよばれ、操作がすべて手および足によって行われるものである。しかし、部品構成は力織機と同じで、経糸を上下に開口する開口具、緯糸を経糸の間に入れる緯越(よここし)具、緯糸を打ち込む緯打具、整経した経糸を巻いておく経巻(たてまき)具、製織した布を巻く布巻(ぬのまき)具から構成される。これらは発展的、あるいは地域的に、組合せや構造が異なっている。
 機の形式からみると、経糸の置かれる状態により、(1)竪(たて)機、(2)水平機、(3)傾斜(斜行)機に分けられる。このうち竪機は発展過程のうえでもっとも古いもので、横木に経糸を下げ下端に錘(おもり)をつけて張力とし、上から下へと織っていくものであるが、機の高さに制約され十分な長さを織ることができない。ヨーロッパ各地と西アジア地域に改良したものがみられる。次の水平機は、経巻と布巻が地上に打ち込まれた杭(くい)に固定されているもので、織工は機の上にのって移動しながら織り進める。このような機はアラブ諸国によくみられる。そして傾斜機は、樹木・柱などに経巻を固定し、布巻は織工の腰で保持され、地面に座っていざりながら織り進めるもので、環太平洋地域全体に広がりをもっている。しかし、なかにはこれら3種類に当てはまらないものも若干はある。このうち発展を遂げたのは傾斜機で、綜絖を手によって開口していたものが、牽引(けんいん)装置により足によって開口するものへ発展した。ドイツ人ウェルトEmil Werth(1869―1958)は、鍬(くわ)農耕文化圏にあった機が、犂(からすき)農耕文化圏へ伝わると足踏みによる開口になり、そして東アジアではもう1人の男の手で開口が行われる空引機(そらひきはた)が発明されたとしている。
 機の起源は、人類が新石器時代に入り農耕を中心とした定住生活が始まると、そこから生まれる植物繊維を利用して製織が開始されたわけで、それに伴い原始機の発明があったと考えられる。そこには一斉に経糸を開口する綜絖の発明があったのであろう。原始機から急速な発展を遂げ高度な機構をもつ空引機まで及んだのは中国だけで、蚕糸を使った高級織物はすでに殷(いん)の時代に織られていたのである。この織機や機法は中国から東西に分かれて絹とともに伝播(でんぱ)していくが、産業革命による機械的生産に至るまでは中国の優位性が保たれていたのはいうまでもない。
 日本の織機は弥生(やよい)時代に入ってから現れ、現在のところ、奈良県唐古(からこ)遺跡、静岡市登呂(とろ)遺跡など十数か所から部品が発見されている。その形式は台湾原住民やアイヌの使用する傾斜機に属するものである。やがて5世紀ごろには中国から新機法が伝えられ、居座(いざり)機、高機、空引機などの移植が行われた。この使用は一部の渡来人の間にとどまっていたのであるが、奈良時代に入ると政策により諸国の国衙(こくが)に付属工房が置かれ錦綾(にしきあや)機や羅(ら)機が設置された。この織機は国家の所有で、織工は単に特定の用途にあてるため一定の期間製織するだけであったが、律令(りつりょう)制度が崩れてくると、貴族たちは自分の邸内に機を据え織工を雇って織り始めた。一方、一般の調庸生産に使用された機は居座機であったが、地方産業に与えた影響は大きく、各地に特産物を生んだ。中世の停滞的生産は機に変化を及ぼさなかったが、一部に博多(はかた)織などのように、西陣(にしじん)の空引機とは別の機法による空引機が、南宋(なんそう)から導入されている。近世初頭には中国から新規の織法が取り入れられ、機の改革が行われた。その設置の中心はやはり西陣と、堺(さかい)などの貿易都市だけであったが、やがて各藩の国産奨励のため、西陣の織工招聘(しょうへい)と高機・空引機の移植により、広がった。しかし一般に居座機から高機への転換は機業地を除いて停滞的で、明治中ごろまでまたねばならなかった。
 近代的な力織機へ発展するまでには過渡的にさまざまな改良が試みられ、1877年(明治10)に東京で開かれた第1回内国勧業博覧会には各地から改良織機が出品されている。またJ・ケイにより発明された飛杼(とびひ)(またはバッタン)装置の移入は、杼投げをしていた片手が解放され筬打ちだけとなるので、製織能率はほぼ2倍となり、また広幅織物の製織を可能にし、明治前期から広く使われた。足踏織機はイギリス人ラドクリフWilliam Radcliffe(1761―1842)によって発明されたものであるが、足の運動だけで綜絖・筬・杼の操作をするもので、バッタン機より手の操作を解放したものである。これが輸入されたかどうか明らかでないが、明治初年に神奈川の中津川藤吉が足踏みによる織機を考案し、内国勧業博覧会で花紋賞を受けている。このほかドビー(軽便機、機釣(はたつり)機などともいう)がフランスから輸入され簡単な紋組織を製織するのに使われたが、ジャカードの使用に比べて少なかった。やはり大きな変革は空引機からジャカードへの転換で、大正初期までに西陣では全部転換し、空引機は忘れられて「まぼろしの機」とまでいわれたが、西陣や群馬県の桐生(きりゅう)で復原に成功している。しかし、簡単な構造の空引機は、西アジア、インドで現在でも使われている。[角山幸洋]

力織機

電力などの動力により運転される織機で、手機に対してつけられた名である。手機に比べて能率的に均整な織物を製織できる。1785年イギリスのカートライトが発明して産業革命の一部をなした。日本には1867年(慶応3)鹿児島に紡機とともにイギリスから初めて100台輸入されたが、豊田佐吉(とよださきち)が1897年(明治30)力織機を完成したこともあって、明治から大正にかけて全国的に普及した。1965年(昭和40)ごろに織機台数はピークに達したが、その後開発途上国の追い上げなどによって整理縮小が行われた。日本の綿織機設置台数は83年の27万台から2001年(平成13)の4.8万台へと大きく減少している。なお世界各国の綿織機台数を多い国から示すと、2001年現在、中国66.1万台、インドネシア22.7万台、インド14.1万台、タイ13.0万台、ブラジル11.7万台、ロシア10.4万台などとなっている。[石川章一]
構造
クランク軸からの動力はボットム軸に伝達され、タペットを回してトレードル(踏み木)を上下動させ、経糸を個別に通したヘルドを上下動させ、経糸を上下の2群に分ける。その間に緯糸をもったシャットルを飛走させ緯糸を入れる。クランク軸の回転(毎分約180回)はスレーを前後運動させ、スレー上部にはめたリードによって緯糸を織前に圧入し、織物を形成させる。これらの開口、緯入れ、緯打ちの主運動のほかに、経糸をワープビームから送り出す運動、織物をクロスビームに巻き取る運動があり、また補助装置として経止め装置(経糸が切れたとき織機を止める)、緯止め装置などがある。[石川章一]
分類
力織機は種々の観点から次のように分類される。
(1)製織する繊維や織物の種類によって構造が異なり、綿織機、毛織機、絹人絹織機、麻織機などがある。
(2)経糸が切れない限り、緯糸を補給して連続的に製織できるものが自動織機で、そうでないものを普通織機という。自動織機には杼替(ひかえ)式と管替(くだかえ)式がある。豊田佐吉は1905年(明治38)杼替自動織機を発明した。管替式は1894年アメリカのノースロップにより発明された。管替式では、各織機に管巻機を装備して大きなコーンからの糸を管に巻いて、管巻工程と管の配給をなくす方法が近年採用されている。
(3)綿布あるいは毛織物などの広幅織機と、着尺などの小幅織物を対象とする小幅織機があり、場合によっては全部の経糸を通す筬の幅によって何インチ織機とよぶ。
(4)普通の織機では1種類の緯糸しか使えないが、織物によっては2種以上の緯糸を必要とするので、スレーの片側あるいは両側に杼箱を設けて、違った緯糸のシャットルを収容する。一般に多丁杼織機といい、片二丁杼織機、両四丁杼織機などがある。また複雑な組織や紋織物の場合は、織機にドビー(毛織機など)あるいはジャカード(絹人絹織機など)を装備する。
(5)シャットルを使用する普通の織機では騒音が大きく、回転数もあがらないうらみがあり、緯糸の補給にも問題がある。そこで近年各種の杼なし織機(シャットルレス・ルーム)が発達し、能率のよい革新織機として、広く普及しつつある。大別してグリッパー式、レピア式、ジェット式の3種があり、いずれもコーンあるいはチーズ(いずれも糸を多量に巻いたもの)を置いて緯糸とする。グリッパー式は緯糸を小形のグリッパーで把持(はじ)してこれを飛走させるものであり、レピア式は案内棒(片側1本使用するものと、両側2本を使用するものとがある)の先に糸をかけて緯入れする。ジェット式には、ノズルから空気を噴射して緯糸を飛ばすエアジェット・ルームと、水を噴射するウォータージェット・ルーム(合繊織物用)の2種がある。
(6)特殊の織物を製織するものにタオル織機、ビロード織機、カーペット織機、テープ織機、ラペット織機、フェルト織機、ホース織機、重布織機、帆布織機などがある。[石川章一]
『内田豊作著『力織機及製織準備機』(1953・コロナ社) ▽角山幸洋著『日本染織発達史』(1968・田畑書店) ▽永原慶二他編『講座・日本技術の社会史 第3巻 紡織』(1983・日本評論社) ▽南亮進・清川雪彦編『日本の工業化と技術発展』(1987・東洋経済新報社)』

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世界大百科事典内の織機の言及

【織物】より

…2本の経糸(たていと)と2越(こし)の緯糸(よこいと∥ぬきいと)という2組の糸の組合せを最低単位とし,織機を用いて作られたある幅と長さをもつ平面の総称。通常は経糸に対し緯糸が直角に交わって布面を構成するが,近年緯糸に対し経糸を左右斜めに走らせて布面を構成する斜織(ななめおり)が考案され,経糸と緯糸の直交という原則はあてはまらなくなった。…

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