下帯(読み)シタオビ

デジタル大辞泉 「下帯」の意味・読み・例文・類語

した‐おび【下帯】

ふんどし。または、腰巻き。
肌着の上に結ぶ帯。下ひも。
梵鐘部分の名。鐘身の下部草の間駒の爪の間にある横帯をいう。かたい。
[類語]回し締め込み

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精選版 日本国語大辞典 「下帯」の意味・読み・例文・類語

した‐おび【下帯】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 肌着の帯。上帯に対していう。
    1. [初出の実例]「手まさぐりに何入れて侍りける箱にか有りけむ、したをひしてゆひて又来む時にあけむとて」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)雑・一一〇四・詞書)
  3. (ふんどし)や腰巻きをいう。
    1. [初出の実例]「比は十二月中旬の事なれば〈略〉去(さら)ぬだに寒きに、褌(シタヲヒ)計に裸也」(出典源平盛衰記(14C前)一八)
  4. 梵鐘(ぼんしょう)の駒の爪の上に、帯状にあらわされた線。

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世界大百科事典(旧版)内の下帯の言及

【帯】より

…本来は腰にものを帯びるためのもので,現代の未開社会の裸族たちの間にも腰紐一本だけを体に巻き,これに武器や獲物をぶらさげ,つねに両手の自由を確保しておく風習が残っている。さらに,妊婦の岩田帯や武士の下帯のように,呪術的目的や保温衛生上の目的から帯が用いられることもある。しかし,服飾品としての最大の目的は装飾のためであった。…

【ふんどし(褌)】より

…《延喜式》巻十四では,褌の字を〈したのはかま〉,袷褌を〈あわせのしたのはかま〉と訓じており,袴を意味していた。室町時代ころは,手綱(たづな)と呼び,江戸時代には,下帯(したおび)とも呼んでいる。〈ふんどし〉の語は,江戸時代の初めころからという。…

※「下帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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