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回し/廻し マワシ

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デジタル大辞泉の解説

まわし〔まはし〕【回し/×廻し】

回すこと。回転させること。「皿―」「ねじ―」
人や物、また物事を、順に移したり送ったりすること。「患者のたらい―」「返済を翌月―にする」「後―」
からだに巻いたり、まとい着けたりするもの。
㋐ふんどし。特に、力士が腰に着ける締め込み。
㋑「化粧回し」に同じ。
㋒「二重回し」に同じ。 冬》
遊女が複数の客をかけもちでとること。
金銭のやりくり。また、利益の上がるように金銭を運用すること。
「米の売り様、金銀の―をだに心得たらば、召し抱へられん」〈仮・浮世物語・一〉
会合などを輪番で行うこと。
「言ひ合はせて随意講の―始まれり」〈咄・醒睡笑・六〉
上方で、私娼である白人(はくじん)の元締め。
「元は牢人衆の娘御達とやら、と早偲ばしく詞残して、―が方へ走り行き」〈浮・禁短気・三〉
回し方」の略。
「あっちらの大尽がやけを起こして、やり手や―を呼んで」〈黄・艶気樺焼

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

回し
まわし

力士が相撲(すもう)をとるときに腰にまとう専門用具で、これを「取り回し」といい、土俵入りに使うのは「化粧回し」という。回しは、日本人および東南アジア、南洋系諸民族の風俗である「ふんどし」で、古代からそのまま相撲取組の格闘技に用いられたのが、日本人独特の相撲形態に定着した。近年まで日常生活の風俗であったふんどしも、欧風化によって廃れ、もっぱら相撲だけの用語になった。平安時代の相撲節会(すまいのせちえ)で相撲人(すまいびと)は「たふさぎ」(音便で「とうさぎ」)といい、犢鼻褌(とくびこん)を当て字にしたが、腹部に広く当てた白麻の回し前部の折り目が仔牛(こうし)の鼻に似ているためである。
 江戸勧進相撲に移ると、麻のほかに緞子(どんす)を用いるようになり、生地(きじ)の端を25センチメートルぐらい前に出して垂らし、この前垂れに切付紋で模様をつけ、元禄(げんろく)時代から色地紋に動物や花鳥を刺しゅうで描いて華美になった。宝暦(ほうれき)~明和(めいわ)(1751~72)のころ、職業相撲が盛んになり、取り回しの前垂れ飾りがじゃまになるため、土俵入り専門の飾り回し(化粧回し)が考案された。回しの前垂れは陰部を隠す儀礼から生じたので、戦闘用の取り回しには、回しの端をほぐして「さがり」の紐(ひも)を垂らし、明治になってさらに取り外しのできる別個のさがりが考案された。化粧回しが独立したとき、初めは膝(ひざ)までの短さだったが、しだいに長くなり、10年後の天明(てんめい)期(1781~89)の谷風(たにかぜ)、小野川(おのがわ)時代には、現在と同様になった。[池田雅雄]

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