下谷小島町(読み)したやこじまちよう

日本歴史地名大系 「下谷小島町」の解説

下谷小島町
したやこじまちよう

[現在地名]台東区小島こじま二丁目

武蔵忍藩松平(奥平)氏下屋敷北方にあり、武家屋敷地に囲まれる。東は蝦夷福山藩松前氏上屋敷、西は旗本屋敷、南は下野烏山藩大久保氏上屋敷、北は出羽松山藩酒井氏上屋敷など。町の起立について文政町方書上は、当地はもとは沼地であったが、元禄五年(一六九二)浅草新堀しんぼり浚渫を請負った弥十郎・次郎左衛門・甚右衛門が助成地として拝領し、後に町屋下谷小島町となったとしている。明和元年(一七六四)この三人が罪を得たため地面は収公されて上納地となり、同年閏一二月能役者観世織部が新堀浚渫請負を条件に拝領、以来当町家守二名が新堀の鳥越とりごえ橋川口より清水せいすい寺前までの定浚を下請した。またさらに一説をあげ、浅草猿屋あさくささるや町小島屋酉之助の先祖が新堀川掘割の土をもって当地沼地を埋立てたとも記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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