下頃辺遺跡(読み)したころべいせき

日本歴史地名大系 「下頃辺遺跡」の解説

下頃辺遺跡
したころべいせき

[現在地名]十勝郡浦幌町字吉野

浦幌川とその支流下頃辺川に挟まれた河岸段丘上に所在する縄文時代早期の遺跡。昭和三四年(一九五九)八月、北海道内を調査旅行中であった東京大学アイヌ学術調査団により発見され、翌月北海道学芸大学教授河野広道らを加えて発掘調査が行われた。発掘は土砂採取工事により現れた竪穴断面を対象に実施され、円形プランの竪穴住居跡の半分を検出した。竪穴内の遺物包含層は二枚あり、上層から当時北海道最古とされていた田原B式土器出土、その下層の住居跡床面から二〇センチ上の層から、小波状口縁で横位の篦描沈線文深鉢形平底土器が出土した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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