下馬将軍(読み)ゲバショウグン

関連語 名詞

精選版 日本国語大辞典 「下馬将軍」の意味・読み・例文・類語

げば‐しょうぐん‥シャウグン【下馬将軍】

  1. [ 1 ] 江戸初期の大老酒井忠清の異名。大手門の下馬札前に屋敷があったことに由来する。
  2. [ 2 ] 〘 名詞 〙 前橋市の名物菓子の一つ。厚焼せんべいで、下馬札の形をしている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「下馬将軍」の意味・わかりやすい解説

下馬将軍
げばしょうぐん

江戸幕府の大老酒井忠清の異名。忠清は寛文6 (1666) 年大老となり,4代将軍徳川家綱を補佐し,政治実権を握った。屋敷が江戸城の大手門前下馬札 (げばふだ) の前にあったのでこう呼ばれた。

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世界大百科事典(旧版)内の下馬将軍の言及

【酒井忠清】より

…酒井は徳川譜代最高の名門で,歴代元老の地位にあり,ことに忠清の時代は門閥の権威が増大し,しかも将軍家綱は病弱,前代の遺老が相次いで死去あるいは老衰したので,忠清は専権をふるいうる立場となった。彼の役宅が江戸城大手門下馬札前にあったところから〈下馬将軍〉との異名をうけるほど,忠清は権勢をほしいままにし,政治が腐敗,停滞したというのが通説的評価である。しかしこの時期の幕政をみると,近世社会の変質期に入って領主的支配全般の弛緩があらわれ,農民の抵抗も高揚する傾向を示し始めた事態に対応し,幕府主導による領主的支配の強化に少なからず努力している。…

※「下馬将軍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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