不定時法(読み)フテイジホウ

デジタル大辞泉 「不定時法」の意味・読み・例文・類語

ふていじ‐ほう〔‐ハフ〕【不定時法】

夜明けの始まりと日暮れの終わりを基準として昼夜を別々に等分する時法。季節緯度経度によって1時間()の長さが昼夜で異なる。日本では室町時代後半から江戸時代まで用いられた。→定時法

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占い用語集 「不定時法」の解説

不定時法

時刻を刻む間隔一定ではない時刻法のこと。明治6年1月1日に西洋からの定時法に改められるまで使用されていた時間区分法。「子の刻」「丑三つ刻」はこの「不定時法」の時間の呼び方。一日を昼と夜に分け、それぞれを6等分して「刻」とし、「刻」に十二支を当てはめる手法を取っていた。季節ごとに昼夜の時間が変わるため、季節感を重要とした日本人の生活にはなじみが深かったとされる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「不定時法」の意味・わかりやすい解説

不定時法
ふていじほう

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世界大百科事典(旧版)内の不定時法の言及

【時刻】より

…人間が時刻や時間を必要としたのは,一つは集団社会生活を営むようになって,その社会の秩序を保ち統制をとるためであり,他は農耕生活に欠くことのできない暦を作製したり,天体現象を記述する必要からである。
[定時法と不定時法]
 古代における人間生活は当然太陽に支配されているので,前者は太陽の出入の時点を基準として昼夜を区別し,そのおのおのの時間を等分することによって時刻を定めた。したがってこのようにして定めた時間は季節によって異なるばかりではなく,1日でも昼夜でその長さが異なっていた。…

※「不定時法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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