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季節 きせつseason

翻訳|season

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

季節
きせつ
season

変化する一年の気象を気温や降水量など同様の天気で区分したもの。季節は,地球公転面に対して自転軸が傾いているために,地表面に入射する太陽エネルギー,太陽高度,日照時間等の年変化によって起こる。これを天文学的季節区分という。暦の季節区分はこれにあたり,欧米では春分夏至秋分冬至が季節の始めとなっている。一方,日本を含む東洋文化圏では,立春立夏立秋立冬を季節の始めとし,さらに太陽の位置により,二十四節気七十二候に細分化。これを太陰暦時間軸に刻み,太陰太陽暦として季節を分類した。中緯度帯では,春は 3月,夏は 6月,秋は 9月,冬は 12月からの各 3ヵ月間を春夏秋冬としている。北半球南半球では季節の出現期が逆になる。

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デジタル大辞泉の解説

き‐せつ【季節】

1年を天候の推移に従って分けたときの、それぞれの区切り。温帯では春夏秋冬の四季があり、熱帯では乾季と雨季がある。「季節の移り変わり」「季節の食物」
時期。シーズン。「行楽の季節」「受験の季節

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百科事典マイペディアの解説

季節【きせつ】

毎年規則正しく繰り返される気象状態の変化やそれにともなう動植物の周年現象などをもとに1年を幾つかの期間に分けたもの。ふつう春・夏・秋・冬の四季に区分する。地球の自転軸が公転面に対して約23度30分傾いていることが太陽光線の地球面への入射条件の1年を単位とする周期的変化を導き,これが寒,暖,暑,涼その他すべての気象上の季節現象の原因となる。
→関連項目回帰線季節学

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世界大百科事典 第2版の解説

きせつ【季節 season】

規則正しく毎年繰り返す天候推移またはそれと関係のある動植物の周年現象などにより,1年をいくつかの期間に区分したもの。 季節の相違をきめる昼夜の時間の長短や気温の高低は,地球の太陽に対する相対的位置が1年の間に変化することにより生ずる。地球は太陽のまわりを1年かかって公転しているが,地球の自転軸が公転面に対して約23度30分傾いているため,北半球についてみれば,夏至には太陽高度が最も高くて,昼間の時間が最も長く,地表で受け取る太陽エネルギーの量も最大となるのに対し,冬至には反対に,昼間の時間が最も短く,太陽エネルギーも最小になる。

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大辞林 第三版の解説

きせつ【季節】

一年を天候の特徴に応じて分けたときの、それぞれの区切り。日本など温帯では春・夏・秋・冬の四季がある。 「 -の変わり目」
時期。シーズン。 「桜の-」 「行楽の-」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

季節
きせつ
season

天文学的もしくは気候学的な規則的な繰り返しによって1年を区分したとき、これを季節という。季節区分は各地域によって異なるが、もっとも著しい違いは緯度による違いである。[根本順吉]

季節の区分け

熱帯地方では季節区分のおもな目安となるのは降水量であり、ほとんどすべての地域は雨期と乾期に分かれる。もちろん熱帯でも季節の区分に風や気温の要素も考慮され、たとえば東南アジアで、雨期のモンスーン期に寒い季節と暖かい季節が認められるといったぐあいである。
 北半球の温帯地方では、春(3~5月)、夏(6~8月)、秋(9~11月)、冬(12~2月)が共通した季節で、日本の本土、韓国、中国の華中や華南には夏の前半の約40日、梅雨(つゆ)という特有の雨期がある。毎年の天気の経過は同じではないが、1年を四つもしくは五つに分けた各季節は統計的には一つのまとまった気象状態として取り扱われることが多いのである。
 高緯度地方では夜の長い冬の約半年と、昼の長い夏の約半年の二つの季節が卓越し、春と秋はきわめて短くなる。
 気候的な季節の変化に応じて変わる生物現象に注目し、これを季節現象として調べる科学を季節学phenologyという。以上は主として気象学で使われる場合の季節の概略であるが、天文学的に季節をいう場合は東洋と西洋ではその区分が違っている。西洋では冬至から春分までが冬、春分から夏至までが春、夏至から秋分までが夏、そして秋分から冬至までが秋である。東洋の場合は春は立春から立夏前日まで、夏は立夏より立秋前日まで、秋は立秋より立冬前日まで、冬は立冬より立春前日までとなっていて、俳句の季語はこの区分に従っている。
 気象学的な季節の区分には日照時間(光の季節)、気温、降水量をおもな目安としたものがあるが、一例として、1日の平均気温を目安とした季節区分に次のようなものがある。
寒冷期間 1日の平均気温が0℃以下、雪氷が多い。
冷涼期間 1日の平均気温が0~10℃、ときどき霜が降りる。
温暖期間 1日の平均気温が10~20℃、霜のない期間。
暑熱期間 1日の平均気温が21℃以上。
 このおよびこの組合せで、世界の季節は次の10種類に分類することができる。
(1)1年中。赤道地帯の低地。
(2)1年中。赤道地帯の高地。
(3)1年中。赤道地帯のさらに高地。
(4)1年中。極地。
(5)1年がに大別される。赤道帯の外縁部、亜熱帯地方。
(6)1年がに大別される。中緯度偏西風帯、イギリスなど。
(7)1年がに大別される。ツンドラ地帯。
(8)1年がの四季に分かれる。緯度の南寄りの地帯、日本など。
(9)1年がの四季に分かれる。緯度の北寄りの地帯。北欧、カナダなど。
(10)1年がの6季に分かれる。アメリカ北部、中央アジアなど。
 日本の季節を天候により区分することは、注目する気象要素、地域にしたがって、いろいろ異なった結果が現れてくる。たとえば、高橋浩一郎、斉藤錬一、坂田勝茂の求めた結果をみてみよう。立冬に関して、高橋は11月20日プラスマイナス10日としているのに対し、斉藤は11月27日、坂田は11月20日としている。冬の入りは、高橋が12月18日プラスマイナス5日、斉藤が1月1日、坂田12月27日。立春になると、2月3日プラスマイナス13日とした高橋に対し、斉藤は2月20日、坂田は2月10日である。梅雨の入りになると、高橋の5月5日プラスマイナス10日がもっとも早く、斉藤は6月15日~25日、坂田は6月10日と1か月の差がある。これらは、もとより平均的なもので、毎年の経過はこれらとはかなり違っている。たとえば梅雨期間中に雨の少ない「空梅雨(からつゆ)」(洞梅雨(からつゆ))になったり、また一年中でもっとも寒いはずの1月末から2月の初めにかけて暖冬になったりするようなことがおこるのである。また一つの季節の始まる時期(たとえば梅雨入り、梅雨明け)も年によって10日程度までの早い遅いが現れる。[根本順吉]

季節変化の特徴

気温、雨量などの月平均値をみると、季節はだいたい連続的に変化しているようにみられるのであるが、期間を短くして1日、5日、10日などの平均値を年ごとに平均し、この時間的変化を調べてみるとけっして連続的な変化にはならず、かなり不規則な変化が残存した形が平均値においても残る。これは、季節の変化に不連続があること、ある期間が単一母集団の季節に属さず前後の違った母集団の季節の状態が複合して現れること、海洋の状態などの気候条件の変化を考えたとき、はたして季節変化は一つの平均値に落ち着くかどうか疑問があること、などが原因になっていると思われる。[根本順吉]

日本の季節の特徴

温帯地方の特徴である四季のほかに、晩春から初夏の間に約40日の梅雨期があることが、日本本土の第一の大きな特徴である。このような雨期に注目したとき、秋の彼岸過ぎから顕著になり10月上旬ごろまで秋霖(しゅうりん)期があり、さらに梅雨期に先だつ菜種梅雨(なたねづゆ)、11月にある時雨(しぐれ)期があるが、あとの二つの雨期の雨は、雨量としては少ないものである。日本海側の各地ではこのうえにさらに冬の降雪期がもう一つの雨期となっている。
 ヨーロッパなどの温帯地方ではみられぬ日本の季節変化の第二の特徴は、熱帯低気圧(台風)の季節があることである。日本の本土が台風の影響をもっとも受けやすいのは6~11月の半年間であり、上陸、接近のもっとも多いのは8~9月になっている。
 日本の季節変化の第三の特徴は、特異日現象が比較的はっきりしていることで、これは他面、季節が段階的変化を示していることを意味している。すなわち、ある長さの間、特定の天候が続いたのち、低気圧や移動性高気圧の通過が境目(この境目が特異日にあたる)となって、次の新しい天候の段階に入るといった変化である。低気圧の場合としては、たとえば9月17日、9月25日(秋の彼岸の入りのころと出のころとみればよい)が特異日であり、このころ台風一過したのち、秋が急に深まるといった季節変化が現れるのである。高気圧性の特異日としては11月3日の文化の日の晴れなどがよく知られている。[根本順吉]

季節変化の原因

季節変化のもっとも普遍的な原因は、地球の公転により太陽高度およびその出没の時間が変わることである。昼間の時間の長さと、太陽高度の違いにより、太陽から受ける熱量が緯度によってたいへん違ってくる。これが季節変化の第一原因である。ただし気候的に考えたときには、季節の変化は太陽からの日射量の変化よりは40~50日くらいの遅れが認められる。すなわち北半球における気温の最高・最低は、夏至、冬至よりは40~50日遅れて現れているのである。
 季節の変化がこの第一原因だけでおこるなら同一の緯度の所では同じ季節変化を示すはずである。ところが実際はそのようになっていないのは、季節変化に第二の原因があるからである。第二の原因として重要なものは、地表における海陸分布と、これに伴われた季節風の変化、海抜、地形、地面被度、海流などである。[根本順吉]

季節の相関

昔から「大雪は豊年の兆し」とか「青山に雪(山がまだ青いころから早く雪が降ると暖冬になる)」「五月旱(ひでり)に(豊作になるから)米買うな」など、数多くの季節の相関についての経験が伝承されてきた。これらのなかには験証に堪えられぬものも少なくないが、調べ方によってはある程度関係の認められるものもある。たとえば「大雪は豊年の兆し」というのは、暖地の雪とその地方の早稲(わせ)だけについて関係を調べてみると、ある程度の相関が認められる。寒地や多雪地帯の雪の場合は、大雪は農作業を遅らせ、雪融(ど)けの低温水や洪水の影響も考えられるので相関はほとんどみられない。
 季節の相関は同一地点だけではなく、他の場所の天候が、遅れてその地域の天候に関係をもつというような現象も調べられており、これらの関係が統計的に験証されている場合には、季節予報の手段として季節の相関の現象が使われることが少なくない。たとえば「暖冬冷夏」は統計的にも意味のあることであり、このような相関は予想のときには一つの根拠として採用される。[根本順吉]

季節と人間

1年の四季を満喫できるのは温帯地方であり、高緯度地方は長い夜の半年と長い昼の半年が、それぞれ冬と夏であり、春と秋はたいへん短くなっている。熱帯地方は乾期と雨期の交替が季節変化である。このような季節の変化は当然、その地域に住む人たちの生活様式や生産活動を大きく左右している。さらに同じ温帯地方でもモンスーン地帯の季節的変化と地中海周辺のそれとは大差があり、それぞれの風土を反映した季節変化が1年の生活に特徴を与えている。季節の変化をもっともよく表したものは、各地で広く調べられている農事暦、花暦の類であり、年中行事などにも季節変化が明らかに反映しており、これらをたどることは比較風土論の一つの重要な課題である。には一例として、日本の山陰地方における花暦(はなごよみ)を示した。[根本順吉]
『大後美保編『季節の事典』(1961・東京堂出版) ▽気象庁編・刊『生物季節観測指針』(1971) ▽倉嶋厚監修、朝日新聞社編『お天気ごよみ』(1973・河出書房) ▽関口武著『カラー気象歳時記』(1975・山と渓谷社) ▽根本順吉著『お天気とつきあう――気象歳時百話』(1982・日本エディタースクール出版部) ▽高橋浩一郎著『カレンダー日本の天気』(1982・岩波ジュニア新書) ▽倉嶋厚著『季節の旅人』(1985・広済堂出版)』

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