朝日日本歴史人物事典 「中原師茂」の解説
中原師茂
生年:正和1(1312)
鎌倉末・南北朝期の明法官人。父は大外記師右,弟に師守がいる。暦応2/延元4(1339)年父の譲りによって大炊頭に任官。貞和1/興国6(1345)年父の死後,局務,大外記に任ぜられ,北朝のもとで永らくその職にあった。三河介,備後権守,穀倉院別当,土佐権守などを歴任。貞治5/正平21(1366)年正四位上に叙せられた。故実,公事に通じ先例の勘申をしばしば行っており,明法官人として朝廷内で活躍している。弟の遺した日記『師守記』に,父と共にその動静を知ることができる。
(小森正明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報