朝日日本歴史人物事典 「中原師右」の解説
中原師右
生年:永仁3(1295)
鎌倉末・南北朝期の明法官人。父は大外記師古。『中原系図』などによれば,右将監,直講,兵庫頭,大炊頭,大外記,局務などを歴任している。なかでも中原家が代々世襲してきた,詔勅関係の事務を扱う大外記を,元徳1(1329)年から死去にいたるまで務めている。子に師茂,師守などがおり,師茂もまた大外記を務めている。師守の日記『師守記』から,師右やその妻顕心の動静がわかり,また当時の中級官人の動向を知ることができる。延慶4(1311)年1月に行われた花園天皇元服に関する師右の日記『師右公記』が残る。
(小森正明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報