中夭(読み)チュウヨウ

デジタル大辞泉 「中夭」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐よう〔‐エウ〕【中×夭】

人生途中で死ぬこと。若死に。
南無阿弥陀仏をとなふれば…定業―のぞこりぬ」〈三帖和讃
思いがけない災難
判官はこの―に会はせ給ひて」〈義経記・六〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「中夭」の意味・読み・例文・類語

ちゅう‐よう‥エウ【中夭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 人生のなかばで死ぬこと。わかじに。はやじに。
    1. [初出の実例]「其より他化自在天に生て其の王の子と成て其命一万六千歳、如此く六欲天に生れて楽を受る事七返ならむ、皆中夭无し」(出典:今昔物語集(1120頃か)一)
    2. [その他の文献]〔修行道地経‐一〕
  3. 非常な災難。大難
    1. [初出の実例]「判官は此中夭に会はせ給ひて」(出典:義経記(室町中か)六)

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