中川昭一(読み)なかがわしょういち

百科事典マイペディア 「中川昭一」の意味・わかりやすい解説

中川昭一【なかがわしょういち】

自由民主党の政治家。東京都に生まれる。父は北海道選出で自民党代議士の中川一郎。東京大学法学部卒業後,日本興業銀行に入行。1983年,父の急死自殺)の後を受け,自民党から衆議院選挙に立候補し当選(以後連続8期当選)。党内右派の立場でしばしばタカ派的発言を繰り返した。農林通算大臣,経済産業大臣を2度務め,財務大臣,金融担当特命大臣などを歴任。将来の総理・総裁候補として嘱望されたが,2009年2月,財務・金融大臣として出席したイタリアのローマで開催されたG7の財務大臣・中央銀行総裁会議終了後,ろれつが回らない状態で記者会見を行った様子が海外も含めメディアで大々的に放送され,世論の厳しい批判を浴びることとなり,大臣を辞任した。2009年8月の衆議院選挙で民主党候補に大差で敗れ,比例区でも復活できず落選した。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中川昭一」の解説

中川昭一 なかがわ-しょういち

1953-2009 昭和後期-平成時代の政治家。
昭和28年7月19日生まれ。元農水相の中川一郎の長男。昭和53年日本興業銀行に入行したが,父の自殺で北海道の地盤をつぎ,58年衆議院議員に初当選(当選8回,自民党)。平成10年小渕内閣の農水相で初入閣。のち小泉内閣の経産相,農水相をつとめ,18年自民党政調会長。20年には麻生内閣の財務・金融相に就任したが,G7閉幕後の記者会見でろれつが回らない応接混乱招き,責任をとり辞任した。21年総選挙で落選。同年10月4日自宅で急死しているのが見つかった。56歳。東京都出身。東大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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