中川紹益(読み)なかがわ・じょうえき

朝日日本歴史人物事典 「中川紹益」の解説

中川紹益

没年:元和8.6.23(1622.7.31)
生年:弘治3(1557)
桃山・江戸初期の鋳金工。「しょうえき」とも。名は与十郎。越後(新潟県)高田に生まれ,はじめ武具を作っていたが,天正年間(1573~92)京都に移り,同16年5月烏丸上立売御所八幡町に居を定めた。同年10月に北野大茶会が催されるに際し,千利休の需に応じて湯沸を制作した。これが後世のいわゆる利休薬鑵である。そののちは茶道具の金工品を専ら製造し,のち千家十職の一家に数えられるようになった。2代目以降は浄益と名を改め,現代の11代まで家業を継承している。

(原田一敏)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中川紹益」の解説

中川紹益(初代) なかがわ-じょうえき

1559-1622 織豊-江戸時代前期の金工。
永禄(えいろく)2年生まれ。武具を製作していたが,天正(てんしょう)のころ京都にうつり,千利休の求めで湯沸かしをつくり名声をえた。2代以降は浄益と改名,千家十職の一家として代々つづく。元和(げんな)8年6月23日死去。64歳。越後(えちご)(新潟県)出身。名は紹高。通称は与十郎。別号に道銅紹益。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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