中書王(読み)チュウショオウ

デジタル大辞泉 「中書王」の意味・読み・例文・類語

ちゅうしょ‐おう〔‐ワウ〕【中書王】

中務卿なかつかさきょうになった親王の称。特に文人として有名な兼明かねあきら親王と具平ともひら親王を、前中書王後中書王と称した。

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精選版 日本国語大辞典 「中書王」の意味・読み・例文・類語

ちゅうしょ‐おう‥ワウ【中書王】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「中書」は中書令の意で中務卿唐名。「王」は親王以外の男子皇族を意味するが、この場合は親王の意 ) 中務卿となった親王。平安前期より、中務卿には四品(しほん)以上の親王が任ぜられるのが定例となり、親王のないときは欠員とされた。中書王の中でも特に書にすぐれ学問に秀でた兼明親王具平親王をそれぞれ前中書王・後中書王と称する。
    1. [初出の実例]「題故工部橘郎中詩巻中書王」(出典本朝麗藻(1010か)下)
    2. 「前中書王・九条太政大臣・花園左大臣、みな族絶ん事をねがひ給へり」(出典:徒然草(1331頃)六)

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