中村震太郎(読み)ナカムラ シンタロウ

20世紀日本人名事典 「中村震太郎」の解説

中村 震太郎
ナカムラ シンタロウ

明治〜昭和期の陸軍少佐



生年
明治30(1897)年7月4日

没年
昭和6(1931)年6月26日

出生地
新潟県

学歴〔年〕
陸士(第31期)〔大正8年〕卒,陸大〔昭和3年〕卒

経歴
歩兵第58連隊付となり、陸士教官を経て、昭和3年大尉に進級。5年参謀本部付(兵站班勤務)、6年参謀本部員となる。同年満蒙作戦計画立案のため、兵要地誌調査の目的で変装して東部蒙古を旅行中、中国の屯墾軍によって殺害された。死後少佐に進級。この事件軍部により「中村大尉事件」として喧伝されたため国内の排外主義的運動は高揚し、関東軍による満蒙武力占領の口実となった。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村震太郎」の解説

中村震太郎 なかむら-しんたろう

1897-1931 大正-昭和時代前期の軍人
明治30年7月4日生まれ。陸軍参謀本部員。昭和6年対ソ作戦計画のための現地調査の目的で変装して満州(中国東北部)興安嶺(こうあんれい)方面を旅行中,6月27日中国兵にスパイとして殺害された。35歳。没後少佐に進級。軍は事件を利用して排外主義をあおった。新潟県出身。陸軍大学校卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「中村震太郎」の解説

中村 震太郎 (なかむら しんたろう)

生年月日:1897年7月4日
明治時代-昭和時代の陸軍軍人。少佐
1931年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の中村震太郎の言及

【中村大尉事件】より

…1931年陸軍大尉中村震太郎(参謀本部員)一行が満州をスパイ旅行中に中国兵に殺害された事件。参謀本部から対ソ戦略に必要な満州兵要地誌調査の命を受けた一行は身分を偽装し,同年6月上旬北満の洮索(とうさく)地方に潜入したが,蘇鄂公爺(そかくこうや)廟近くの村落で中国屯墾軍第3団(関玉衡指揮)の兵士に捕らえられ,6月27日同大尉と同行の井杉延太郎予備騎兵曹長ら4人が射殺された。…

※「中村震太郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android