中枢管理機能(読み)ちゅうすうかんりきのう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

中枢管理機能
ちゅうすうかんりきのう

現代の大都市のもっとも本質的な機能をさす。運輸通信手段の飛躍的発達に伴い、政治、行政、経済、文化、教育、福祉などの諸活動は、それぞれ全国的または広域的に拡散したネットワークを形成するようになった。この場合、それぞれのネットワークの中枢として必要情報を集め、それに基づいた調整と管理にあたり、最終的意思決定を下す機能を果たす部分が不可欠となるが、この機能を中枢管理機能という。具体的には、中央官庁・企業本社・各種組織や団体の本部の集中度、卸売比率、また職業分布からは役員や管理職の比率によって測定されている。わが国では昭和30年代に大都市への急激な人口と諸機関の集中がおこったが、それによる過密排除のため、大都市の本質的機能に属さないものの分散が論じられ、同時に、逆に分散不可能な機能も検討されたが、その結果このような機能として認められたのが中枢管理機能である。[中村八朗]
『宮本憲一著『第二版 経済学全集21 都市経済論――その政治経済学』(1980・筑摩書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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